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2020年 05月31日 14:12 (日)


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【炎】

店内を見回し、僕に一瞥をくれると俯きながらも口角が少し上向き白い歯が覗けたのだが、今にも獲物を狩る狼の其れとは違い、聡子は喜び馳せ駆り戯れる猫と鼠の猫の様にも似るのでも在ろう。喰らうのでもないのに爪研ぐ猫の運動に付き合わされる鼠、一方的な景象を創り出して仕舞ったのも僕と云う、被虐的自己の為せる業なのでも在ろうが、其の事をも含め愉しめる自己のマゾヒズムとは如何にもの感慨でも在るのだけれども、他者には理解苦しむとは当然知る処でも在り、其の事を自己で理解しせしめる事だからこその恍惚でも在り、毎度、触れずの夢想世界と肉欲との自己の中の合議が未だ決が出ないのだが、当然でも在る。
何せ、向こう側の性で在る者と膝突き合わし、況してや服を着た、或る意味淫靡さを隠匿し世間に没我を為す行為だけの物と場を此の喫茶と云う空間や次元と自己の忠心としても居在るので、周りの客達が何故発狂もせず、此の空間を風雅と位置付け其の情景を日常とも摂取に至れる事の不可思議で奇態さにも映るのでも在る。僕は、此の肉欲達が服を纏い、本音を語らないで居られる其の精神性や通念とやらや当たり前の日常が当たり前とも出来得ず、だから、現社会では通俗的で云う処の落伍者とやらを伴って共生しても居るのだろうが、落伍者も診方で見方にも為ろう。

例えば、バスジャックをしガソリンを撒き火を放つ惨事が在ったと思うが、其処に居合わせた者が、此の俗世間様に討たれ自暴自棄な時節の刹那に、此の事件に遭遇し乗り合わせて居たらば、目の前の炎を自己の其の時の立ち位置や品位と合議し利用もするのではなかろうかとの問いでも在る。自殺も叶わない精神的呪縛を此の炎は救いでも在り自己の社会性を全うするには最善とも診えると思慮も出来得、炎事態は炎でしかないのだけれども、其れに真摯に対峙する者だけには炎は炎では無くなり、自己に執って至誠の炎となり得、社会性を善行で終える僥倖とも捉えられもするのではなかろうかとも知る。なので、或る意味物理的ジャック犯も善とも云える場面も在り、精神的被虐的性癖の援用的思索で炎を被る被害者は最早被害者でも無く加害者とも為り得、物理的なバスジャック犯と同一視出来得る存在にもなり得る。全ての行いが善悪では無く、悪も善とも為り得、抑々、悪でも無い所作も在る。極論を述べるのでは無く、事実の考察なだけでしかない。
欲が服を纏い服も欲の対象でも在るのだから其の存在は僕の中では善でも在るが、偏狭的狂信性を発揮したらば、僕も当然今、此の場で火を放ち立ち去る優越を感じる事は出来得るのだが、思索的に優越な独善を甘受した処で世に残す物は憎悪でしか無いのでも在ろうとも知り自己では本意でも無い、落伍者を伴走に歩む僕には夢想の中で事足りる行いでも在り、物理的に触れる事を今は渇望したからこそ、聡子に吃音の無様な様相でも触覚的に確かな事象を残したいとの思索から今、此の場と云う存在が在り、聡子が匂う迄の距離に歩み寄るのでも在るが、聡子の行いがバスジャック犯なのか、炎を自己に援用する善行の刹那的な縁なのかは知る由も無く、見紛う無きは僕に誘引の力が在ったとの事だけは、確かで自己の忠心では貞実な物としたいのでも在るとの自己の中の善で、其れが僕と云う者の独善なのでも在ろう。

店内からの永遠にも似た短い時間で此の様な夢想を為せる聡子とは偉大にも感じている聡子が、いよいよ着座するのだ。
対面する籐製の椅子に手を添え、女猫の眼で僕を視てコクリと会釈し椅子をカタカタと引き、少し角の色が剥げ落ちたバックを床に置き、赤いコートを品よく脱ぎ椅子に腰かけ、無地のグレーワンピースのスカートの膝の上に畳み乗せ、同時に首をカウンター方向に捩り少し腕を上げ、ウエイターに注文を促しすのだが、其の時ワンピースの脇の下から少し汗が滲んで居て、バックの疲れ具合と相俟って淫靡さを駆り立て、自身の蓮が音を立て脈打つのを同時に感じ、匂いも一瞬では在るが香り、其の匂いはクミンと云う香辛料とも似て思わず息を深く吸い込んでも居たのだが、店内からの着弾迄の一連の所作が自然でも在り、書籍やテレビで知る若い女の其れとしては不自然とも云えた。
漸く、僕を見据えバックからセブンスターを取り出しオレンジ色の100円ライターで徐に火をつけ、一服、薄紫の煙を潜らせてから僕に話掛ける。

聡子「お待たせ。最近視線を感じては居たけど、フフッ。。。意外と大胆に来たし、此の頃少し愉しくないからお話したくて来たよ。
アナタの事。。。。そういえば名前は何だっけ?フフッ。。。」

僕「あっ有難う今日は。。。名前。。たてお。。。。川田建夫。」

聡子「たてお君は彼女居ないのかなぁ~と思うから来たけど合ってるのかな?」

僕「いない居ないよ。。」

聡子「顔はまぁまぁでスタイルも悪くは無いから少し胸を張って自信を付けるとモテるだろうけど、今迄こんな感じで来てるんだから今更変えるのもアレかなと思うけどね。。。。」

僕「あ。。ぁ。。」

聡子「取敢えず、アナタ。。たてお君が何をしたいのかは理解出来ないけど、男の人の目的ってそぅ多くは無いからねぇ~。。。」

僕「そっそんな事無いよッ。。。。女のコと話をして笑ったりしたいけど、上手く話が出来ないくて今迄来たけど。。。。何か変える切っ掛けも無いし、独りでも面倒が無いからと思いつつ、やっぱり少し変化もしたいし。。。。。頭の中で巡っていて恥ずかしいけど、徐々に変わりたいだけなんだけど。。誘い方も解らないからゴメン。。あッ有難う。」

他愛の無い会話なのだが、聡子は矢張り、熟練した性態を持ち併せて居るのが理解は出来得るのだが、僕と云えば頭の中や忠心の中では実に対人的意思疎通は鮮やかに捌けるのだが、現実界では此の様でも在り、伝達も出来ず伝達された言葉の意味を咀嚼するに鈍感な処も在るのだが、聡子の言葉は理解に苦しむ事は無く、其の返答たる伝達が上手く出来得ないとの事で、下半身で話して仕舞いがちな卑猥な話を忠心からして居る感を診越せるのでも在ろうか、聡子の話に性への吹っ切れた諦めの様な物が滲んでも居るので、スナック勤めの実の姉にも似て僕に執っては、処女的な清廉な女性の性を幻想もして居なく、逆に萎れた様な花やクミンの様な物に欲情を感じてもいて清廉なる者には、微塵も情欲も掻き立てられもしないので在るから、聡子は実に理想的な汚れた疲れと匂いを感じ、誘われた鼠宜しく、僕の前に現れても居るのだと肯定的に捉えられもしたので、通常の女性因りも、自己の中では実に話がし易く、云いたい事が伝達されても居ると確信はしても居たし、其れが聡子と云う女だとも思って居るからこそ、今が居るのだ。

聡子「色々と困れせているのね。。。フフッ」

聡子「若い同じ年頃の男の人が身近に感じた事が無いから新鮮で誘われて嬉しいから善いけど。。。」

此の一言が互いの炎の援用的利害が一致したと自己では一方的に感じもし、また、聡子の中のカグツチが診て執れ言辞の全てが愛おしくも思えていて偽らざる汚れの全てを視て診たく、また、聡子は聡子で掃き溜めを吐き出す事の気紛れな場として僕を指名したのかも知れないのだが、其の事でも巡り合わせの妙で在ろうから、昨日でも無く1年後でも無ければ、今日と云う日が在ろうとも思える。

続く。
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テーマ : 不動産投資
ジャンル : 株式・投資・マネー

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Re: 凄いですね⁉️

2020年06月04日 20:27

凄くは無いのでしょうが、此の界隈では極々珍しい部類でしょうね~
何故書かないのかとも思いますが、興味が無いのでしょうねwww

確かに変わり者では在りましたが、お洒落とも云いますよw

Re: タイトルなし

2020年06月04日 20:25

どもども、読んで頂いただけで満足です。
過分なお言葉痛み入ります。

真面目に、小説は思い付きでかいてますから今後自分でもきたいですwwww

凄いですね⁉️

2020年05月31日 21:17

まだかまだかと待ってましたw

凄い描写ですね⁉️

不動産屋とは思えない反面、納得も出来る感もあります。

僕には書けるのか⁉️

と考えさせられました。

書くことは簡単ではあるのだけども、感性の差というか、そんなものを感じます。

昔からishiさんは変わり者だったんでしょうね。傾奇者みたいな。

2020年05月31日 18:42

こんばんは

連載再開ですね

心理描写をここまで書ける人はなかなかいないでしょうね

聡子との会話での主人公と、この内面の乖離がとても新鮮で面白かったです。

内面がわかりにくい人もいるのでしょうね。それが、その人の幅なのでしょうけど。

同年代と付き合い薄い聡子と主人公がどのようになるのか、次が楽しみです。